山本亜由夢
1995年東京都生まれの山本亜由夢は、2018年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科を卒業後、2020年に同大学大学院にて油絵を研究し、美術学修士を取得しました。現在も東京を拠点に活動しています。山本の色鮮やかな作品は、人間と動植物をモチーフに、ファンタジー溢れる作風の裏に住まう‘リアルな世界’を表現しています。豊かな自然に囲まれた恋人同士など、至福の一時を描いているように見える彼女の華やかな作品には、矛盾する様々な感情や物語が無数に潜み、どこか不穏な空気を醸し出しています。親密と不和、光と影、整然と雑然など、相反する要素がひとつの画面に共存することで多面的な現実世界を示しています。油絵具が野放図に塗布された作品はどれも具象と抽象の間を行き来し存在感あふれ、観る者を山本の世界観へと引き込みます。
主な個展に「夜更けのピカ」コート・ギャラリー国立(東京、2021年)、「我々の休暇」Open Letter(東京、2020年)、「静かな食卓、青い鳥」HEARTY ギャラリー(群馬、2019年)、「親愛なる・しんあいなる・シンアイナル・shinainaru」ギャラリー・フェイス トゥ フェイス(東京、2019年)がある他、2021年にはWATOWA ART AWARD 審査員特別賞を受賞しました。近年では世界各地のアートフェアやグループ展にも作品を出展しており、2023年にはThe Armory Showにて北米デビューを果たしました。