ジェイソン・ベレスウィル
1980年ニューヨーク生まれのジェイソン・ベレスウィルは、2002年にリングリング・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(フロリダ州サラソタ)で美術学士号を取得し、2005年にニューヨーク芸術アカデミーにて美術修士号を取得しました。現在は活動拠点をニュージャージー州ランバートビルに移し、現地でMartha MOCAアーティスト・レジデンシーを共同設立しています。ベレスウィルは自然やスポーツ、旅行、そして美術史へ対する深い関心を基に、生気溢れる風景画を生み出しています。自ら訪れた場所を題材にすることが多く、その地の色や光、エネルギーを余すところなく捉え、自然の崇高な力で観る者を陶酔させます。また、彼は作品にしばしば人物を登場させることで、目にした風景を細密に再現するだけでなく、静謐さ、爽快な躍動感、不穏さなど、様々な雰囲気を醸し出す物語を展開しています。例えば、作家の代表的なモチーフである海の絵は、輝く陽光の中で海水浴を楽しむ人々や、波間で巧みなチューブライディングを魅せるサーファー、不運にも崖から水中へと落ちてしまうカメラマンなど、幅広いシチュエーションを繰り広げています。ベレスウィルは自然がもたらす美しさ、穏やかさ、そしてスリルに本能的に惹かれる人間のありさまを、軽やかかつ確かな筆遣いで真摯に表現します。
主な個展に「L’Appel du Vide」MAKI Gallery(東京、2023年)、「Rocks」Masterworks Museum of Bermuda Art(バミューダ諸島、2019年)、「Arena」Casa MAAUAD(メキシコシティ、2013年)、「New Paintings」Tony Shafrazi Gallery(ニューヨーク、2009年)などがある他、Nino Mier Gallery(ニューヨーク、2023年)、The FLAG Art Foundation(ニューヨーク、2017年)、Marlborough Chelsea(ニューヨーク、2016年)、Museo Jumex(メキシコシティ、2012年)を含む各所でのグループ展にも参加しています。ベレスウィルの作品はHall Foundation、Brant Foundation、Museo Jumex、Bermuda National Gallery、そしてMasterworks Museum of Bermuda Artをはじめとした、パブリックあるいはプライベート・コレクションに多数収蔵されています。