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Installation view, artwork: Takuro Tamura
伊藤の作品はオレンジ、赤、緑、紫、黄色など人工的なネオンのような暗く鮮やかな色彩の渦、傑出した構成力の時空がねじれた背景、飄々とした人かなにかが巨大化、矮小化されたり、浮いたりと、けだるい無重力の空間を覗き込んでいるような不思議な感覚を覚えさせます。
オオシロは、ポップアートやミニマリズム、抽象的表現主義などを参照しながら、それらの思想を独自に展開し、立体と平面、抽象と具象、リアリティとイリュージョンなど、さまざまな二項対立の上に立って作品の本質を探ります。
田村は日常風景から制作のインスピレーションを得ることが多く、特に交通に関連するモチーフをよく作品に取り入れ、持ち味の鋭い観察眼と高い技術力、そして遊び心溢れる感性を活用して、身近なものを元の文脈や役割から切り離して、新たな存在意義を与えます。
風能は自らの生活での体験や感覚、感情を、新たな物語世界に昇華させるように緻密に大胆に作品に展開。繊細な筆致で高い密度のマチエールを絡みあわせた画面は、磁器や彫金を思わせるかのような光沢と、刺繍や織物のような重層感があり、それをアクリル絵具のみで生み出しています。
油野は幼年期と青年期の間に横たわるギャップや感情をベースに、金属や樹脂、陶芸、アクリル絵具など多様な技術と素材で作品制作を行います。自分とはなにかを問うその表現に、鑑賞者は自身の情景を映し出すことができるでしょう。
突出したアイデア、発想力、着眼点を持ち、独自にオルタナティブな道を切り開いているアーティスト5人による展示をぜひご高覧ください。
アーティスト